小説

小説「向こう側へ渡る、その境」第7回

第7回 1998年5月4日(月) 13時30分

ここまでの登場人物
西田 勝頼(にしだ かつより):
主人公。東証第二部上場工作機械メーカー法人営業第三部平社員。30歳、城南大文学部卒。
田中 信繁(たなか のぶしげ):
西田の会社のかなり「デキる」同期で、法人営業第一部係長。30歳、早大商学部卒
小早川 麗子(こばやかわ れいこ):
西田の会社の個人営業部課長。男女雇用機会均等法一期生で実質的創業者小早川春吉の孫。
四菱銀行に勤務するも春吉翁から将来の役員含みで呼び寄せられる。34歳、一橋大経済学部卒。

今日はゴールデンウィーク中の出勤、電話番のために来ただけなのでハッキリってヒマでしょうがない。

午前中はマンガを読んで時間を潰し、昼になって田中とランチ。
その田中は各部に1台しかないパソコンに向かってずっとプレゼン資料なるものを作って俺の相手もしてくれない。
とりあえずウォークマンでSPEEDでも聴くか。

やっぱ、歌わないけどSPEEDじゃ上原多香子が一番だよな。

しかし、来月からパソコンが1人一台支給されて、インターネットやら電子メールやらが使えるようになるらしい。
この前田中の家に行ったら・・・インターネットってのはヤバイよな、ありゃ。
「カネがかかるから、勝手に繋ぐなよ!」
と田中は言っていたが、会社じゃタダでつなぎ放題って言うじゃねーか!
そしたら、子猫ちゃんの画像をたくさん・・・

「ウォークマン聴きながらヨダレ垂らしてニヤけて。アンタ、一体会社に何しに来てんの?」

ゲゲ、個人営業部のレイコ課長だ。
こんなヒマで本来休日なのに白いスーツでご出勤とはね・・・ってか、女性で白いスーツを着るのは自信満々な人しかいないわな。
ってか、俺みたいなヒラでもないのにレイコ課長がどうしてゴールデンウィーク中に会社にいるんだよ。

「アンタさー、ついこの前飲んだ時にあんだけ説教したのに、まだそんななの?」

ああ、うぜえ。
そうだよ、4月末に本社営業本部合同の新人歓迎会の後、どういうわけかレイコ課長とバーでサシで飲んだんだっけ。
しかし、あん時は・・・。

(第8話に続く)

能戸 淳

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北海道出身、金融界周辺に漂い十数年、
ですがその匂いが全く感じられないといわれます。
金融絡みの内容は書きません。中身はアラフォー関連のライフスタイル中心です。
なるべく楽しいエントリで埋め尽くしたいのですが、人間ですので辛口になることが多々あります。ご容赦をw

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