読書とブックレビュー

「元ヤン1」(山本 隆一郎 著)準主人公の「過去」との決別の仕方に深いドラマ性を感じる(★★★★★)

今回の「読書とブックレビュー」はこの作品。

この手の作品を久しぶりに読む僕にとって、まず設定が面白い。

かつて地元の街・ワカヤマの“紀伊”を席巻した伝説の不良集団『紀伊浪』の一員として、輝かしい時間を過ごしていた矢沢正次。5年後の現在、彼は立派な“元ヤン”として、自動車教習所で働く平凡ながらも安定した日々を過ごしていた。そんな正次のもとに届いたのは、元『紀伊浪』リーダーが事故死した報せ、そして、地元が隣国“伊勢”に攻め込まれているという噂だった──。

(出所:Amazon.co.jpの内容紹介)

でも、読み始めた当初、過去の不良少年は今では・・・というのはソソられる話だけど、23歳時点というのが何とも中途半端だなーって感じた。

でもでも、それは良い設定だと思ってきたのは、今では警察官になったメンバーが登場してからだ。

かれは元ヤンだったんだけど、高校卒業を期に警察官となり自分を変えようとした。
しかし、有名な不良少年であったことから、周囲の同僚から色メガネで見られる。
それだけではなく、同僚からあからさまな嫌がらせをされたりするわけだ。

こういう描かれ方というか接され方って、実社会でもよくあったりする。
それが、過去不良少年だったからということだけじゃなく、
色んな「過去」を引き合いに出されて色メガネで見られる、嫌がらせをされる
というものね。

人が会社に所属するように、会社が所属する業界というのも広くて狭い。
例えば僕がいる業界も狭くて、会社を移っても評判、それも悪い評判はすぐ伝わるものだ。

しかし、そういう中で過去から決別するという生き方もある。
劇中の警察官の彼は、不良少年であった過去と決別すべく、過去の自分と同様の不良少年の取締に精を出す。
でもそれは過去の自分を否定するようなものだ。

積み上げてきた人生を自ら否定するのは辛いものだ。
でも、それを否定するのも人生100年時代ならアリかも!?

なーんて、この作品を読んであーだ、こーだ考えていましたw
ま、さておき、これから主人公たちはどんな身の処し方をするのか、続巻がとっても気になるね!

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能戸 淳

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北海道出身、金融界周辺に漂い十数年、
ですがその匂いが全く感じられないといわれます。
金融絡みの内容は書きません。中身はアラフォー関連のライフスタイル中心です。
なるべく楽しいエントリで埋め尽くしたいのですが、人間ですので辛口になることが多々あります。ご容赦をw

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